「お伺いする」の意味・類語・メールでの使い方|二重敬語
初回公開日:2018年05月26日
更新日:2020年08月20日
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「お伺いする」の意味と正しい使い方
日本語には敬語や謙譲語や尊敬語などと誰に話すかにより言葉の使い方が変化します。この敬語の使い分けは日本語を学ぶ外国人にはとても難しいと言われていますが、日本人であっても正しい言葉遣いができていないケースが多々あります。
言葉遣いは相手に失礼のないように言い換えますが、特に社会にでるとこれらの敬語をうまく使えていないと社会人として失格です。丁寧に話そうとすることにより、間違った敬語の使い方をしてしまい二重敬語となってしまうこともあります。
そのなかで話し言葉でもよく使われる「お伺いします」という言葉も代表的な言葉の1つです。「お伺いします」の正しい使い方や間違いやすい言葉使いを中心にご紹介しますのでご参考にしてください。
そもそも二重敬語でNG
「お伺いいたします」というフレーズをよく耳にしますが実はこれは誤った敬語です。二重敬語と言って、すでに敬語である表現にも関わらずさらに丁寧な言い方と組み合わせることによって敬語が二重になってしまい、結果的に間違った日本語となる現象のことです。
「伺います」という言葉はすでに敬語であるにも関わらず「お」をつけることによって二重敬語になってしまいます。さらに「いたします」も丁寧語の1つなので敬語表現にさらに敬語を重ねていまい結果的にこの短い文章のなかで三重敬語になってしまっていることになります。
「お伺いします」というフレーズは気づかぬ間にあまりにも自然に二重敬語や三重敬語になってしまいがちなので気を付けましょう。
お伺いすることができません
「お伺いすることができません」というフレーズの意味は、「行くことができません」という意味を伝えたいのですが、これは正しい日本語とは言えません。行けないことを敬語で伝えるときには「伺えません」などと使います。
「伺う」は行くという言葉の謙譲語なので不必要な敬語になってしまいます。現代ではあまりにも多くの人が誤って使ってしまっているため自然に耳に入ってきてしまうことが多くなっていますが、自分の行動に対して「お」をつけることは間違いであることをまずは意識して使いましょう。
お伺いすることが可能です
行くことができるという表現を丁寧に言い換えると「伺います」などと言い換えることができます。そんななか、「お伺いすることが可能です」はあまりにも不自然な表現方法であり、大半の社会人は違和感を感じます。
実際に「お伺いすることが可能です」は間違った言い方なので使わないように気を付けましょう。相手に対して謙譲する言い方にしたいにも関わらず、反って失礼な印象を与えてしまう可能性があります。
言葉使いは場面と相手と自分の立ち位置がとても大事になりますが、その前に正しい日本語知ることが先決です。日本語を習う場面は大人にんるにつれて少なくなり、1番多く耳にする言葉使いを中心に反す傾向が強いので日常のなかではニュースやアナウンサーの話し方がとても参考になります。
お伺いすることは可能でしょうか
「お伺いすることは可能でしょうか」とは相手に対して許可をとる質問文です。しかしこの中にも間違いがあります。前述でも述べたように自分の行動に対して「お」をつけることは二重敬語になるので誤りです。
では、正しい言葉使いにするのであれば、「伺ってもよろしいでしょうか」などが適切です。ビジネスの場面ではアポイントを取り訪問する際には、相手のスケジュールを聞いたり、訪問日の調整は多々あります。
せっかくアポイントが取れて訪問ができる機会をゲットしたにも拘わらず、「お伺いします」なんて最後に間違った日本語で締めてしまうと悪い印象がついてしまいビジネスチャンスをつかめないなんてことになりかねませんので注意しましょう。
お伺いする日程
「お伺いする」というフレーズはあくまで主語は第三者であり自分に使うものではありません。自分が訪問するときの日程を決めるときには、自分の行動にあたいするので「お伺いする日程」と使うことがおかしいことに気付きます。自分が行くときに使うのであれば、「伺う日程」ということになります。
もし、第三者の日程を聞く際に使うのであれば「お伺いされる日程」ということになりますので「お伺いする日程」と使うシチュエーションが極めて少ないことがわかります。
お伺いする予定など
社会人になると相手の立場の方が自分よりも上であるシチュエーションがとても多いです。例えば日本の社会ではお客様とサプライヤーであれば圧倒的にお客様の立場の方が高いです。そのため、相手の会社などに訪問する際には、わざわざ時間を作っていただくという意味が発生します。
その場合、相手を謙譲する必要があるので「行く」ではなく「伺う」というワードを使います。お伺いすると使うときは相手に投げかけるときに使うことは可能です。そのため、「お伺いしてもよろしでしょうか」と問いかけるときには使われることもあります。
「お伺いする」は間違った日本語か
伺うという言葉に「お」をつけることは基本的に間違いです。伺うという言葉は自分が行くという意味を表しており、自分の行動に対して「お」をつけることは間違いです。そのため行くということを相手を敬って表現するのであれば「伺います」という表現になります。
丁寧に話そうとすればするほど、二重敬語になりがちな「お伺いする」という言葉ですが、二重敬語で慣れてしまわないためにも初めから正しい「お伺いする」という使い方を学ぶべきです。では、よくやってしまいがちな「お伺いする」の二重敬語をご紹介しますのでご参考にしてください。
二重敬語など
社会人暦が長い人も現代に至るまでに気付かずに「お伺いする」というフレーズを二重敬語で使ってきてしまっています。その中でも「お伺いする」だけにかかわらず、「させていただきます」というフレーズには十分に注意をしましょう。
安易に使っていると「させていただきます」は二重敬語になっている可能性が非常に高いです。二重敬語は気をつけて聞かないと気付かないことも多いので、自分でも謝った日本語を話していることにも気付きにくいです。
周囲も同じく何となく聞き流してしまうため、「お伺いする」に「させていただきます」や「致します」をつけていても注意を受けることは実際は少ないことが現状です。
誰を主語にするかがポイント
「お伺いする」というフレーズはとにかく主語がポイントです。間違った敬語を使わないためにも誰が主語で、「お伺いする」が誰に修飾されるかで「お」をつけるかどうかが判断できます。言葉は基本的には法則があるのでその法則に従って使っていれば誰でも敬語をうまく使いこなすことができます。
始めは意識をして使う必要がありますが、敬語に慣れてくると「お伺いする」に関しても意識しないで自然に使い分けることができるようになるでしょう。「お」をつけることに関しては「おビール」と何にでも「お」をつける人もいますが、外来語には「お」をつけることは間違いです。むやみやたらに「お」をつけることは避けましょう。