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昇進試験と昇格試験の違い・試験内容や対策

初回公開日:2017年09月20日

更新日:2020年08月28日

記載されている内容は2017年09月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

毎年春先になると、社内では昇進や昇格に関する噂話がヒソヒソと囁かれ始めます。自身の処遇が気になるサラリーマンにとっては些か気になる話題です。めでたく昇進や昇格を果たした人、期待外れに終わった人など、社内では暫くの間悲喜こもごもの様相が見られます。

昇進と昇格の違い・試験や面接の内容と対策

企業の人事制度

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※画像はイメージです

企業規模の大小に拘わらずどんな企業も「人」が集まることによって組織を作り、仕事を行うことに変わりはありません。そして、組織が如何に効率よく機能するかによって、売り上げや利益などの業績に反映され成長に繋がっていきます。

企業の「人事制度」は、働く従業員の処遇などの体系を明確にし、ルール化することによって経営者と従業員の信頼関係を構築します。つまり、従業員が安心して意欲的に働くために企業にとって重要な制度なのです。

人事制度には一般的に賃金、一時金(ボーナス)、退職金などに関する「賃金制度」、職能資格や職務等級などに関する「職能資格制度、」、業績査定や人事考課に関する「人事考課制度」、技能向上や能力開発などに関する「教育・訓練制度」

通信教育や技能研修などの自己研鑽に関する「福利厚生制度」、海外留学、海外派遣、社外出向などに関する「留学・出向制度」などがあります。

昇進と昇格、どこが違うの?

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漢字の意味からすると「昇進」は「進んで昇る(上がる)」ことで、昇格は「格が昇る(上がる)」ことになります。いずれも世間一般では聞き慣れない言葉ですが、一体昇進と昇格はどこが違うのでしょうか。

相撲の世界では、関脇が大関になった時や大関が横綱になった時に「昇進した」といわれます。また落語の世界でも、前座から真打ちになった時に「昇進した」という言葉が使われています。

どちらの昇進にも共通しているのは、然るべく人の「推薦(推挙)」を受けてから「審査(審議)」に合格して決定するところです。要するに「めっぽう強い」とか「ただ単に上手い」とかでは無く、組織の定める基準に基づき「大関に叶う」とか「真打ちに相応しい」という評価が無ければなりません。

日本古来の柔道・剣道・空手など武道の世界では、それぞれの技量の程度を表すために「級位」とか「段位」が認定されます。武道の場合は、例えば2級から1級になることを昇級といい、初段から2段になることを昇段といいますが、試験を受ける際には事前の推薦が必要とされていません。そのように考えると、武道などの昇級や昇段が世間でいう「昇格」に相当するものと考えられます。

一方剣道や柔道では、級位や段位の審査とは別に称号の審査があります。称号とは、6段以上相当者は「教士(きょうし)」、7段以上相当者は「錬士(れんし)」、8段以上相当者は「範士(はんし)」といい、技量以外の「品位を表す」ための独特の呼称のことです。

因みにこの称号審査は、都道府県連盟の推薦を受けた者だけに受審資格が与えられ、且つ全国統括連盟が行う厳格な審査が行われます。この場合も、相撲や落語の世界と同じ「昇進」に相当するといえます。

このようにしてみると、昇進と昇格には厳密な定義があるものでは無く、それぞれの団体や組織の運用によって多少使い分けが異なっているでしょう。ただ昇進の場合は、より厳格な審査が行われることは間違いないでしょう。

昇格試験

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企業においては、人事制度の1つとして従業員の職務遂行能力を評価するため「職能資格制度」とか「職級制度」と呼ばれる制度を定めています。昇格試験は、この制度に則り実施されますが、昇格した場合は人事配置や賃金などの処遇に反映されます。

昇格試験においては本人の意思を確認した上、直属の所属長の推薦を受けるのが一般的です。昇格試験は、概ね人事部門が実施する筆記試験が多いものですが、企業の規模によっては、昇格試験の一部又は全部を外部機関に委託する場合もあります。

昇格試験の内容は当然のこと職能資格(職級)によって異なり、下位職級者は業務に直結する基礎知識や一般常識に関する設問が多くなります。また、上位職級者になるほど問題解決の手法や企業戦略に関する事項、業界の動向や諸課題、コンプライアンス関連事項など中堅監督者としてのマネジメント能力が問われる設問が多くなります。

なお、昇格試験は一般従業員が対象となる場合が多く、管理者の登用試験(管理職試験)とは異なるため、役員面接による合否判定まで行うケースは余り多いとはいえません。

昇格試験の対策

昇格試験では、重役面接を受けることは滅多にありません。あったとしても、決定的な失態を犯さない限り殆ど影響を及ぼすことはありません。仮に面接があった場合は、印象を悪くしないため、少なくとも礼儀正しくはっきり大きな声で受け答えすることが重要です。

さて昇格試験は毎年恒例で行われるものですから、昇格試験を受ける2~3年前からの出題傾向を確かめておくことが肝心です。その上で、1年前からコツコツと地道に昇格試験に向けた予習を始めることが基本であり、当然のことながら学校のテストのような一夜漬けは論外です。

なお、昇格試験では上位職級になるほど実務的知識より、非定型業務の対応力などのマネジメントの能力やリーダーシップの能力が問われますので、幅広く高度な常識を身に付けることが求められます。

昇格試験を目指す際には、できるだけ各種の新聞の社説やコラムの論説、或いはビジネス雑誌を読む習慣を身に付け、色々な観点から物事の本質や核心を理解する力を付けることが大事です。

昇進試験

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企業の多くは業務上の指揮命令系統を明らかにするため、組織の機構や階層を定め従業員などを配置します。例えば、○○○事業本部、□□部、△△課などの組織において、階層毎に責任と権限を明確にするため、取締役○○○本部長、□□部長、△△課長という役職者が任命されます。

企業における「昇進」とは、一般従業員から課長に新規登用されることをいいます。また、課長から部長へ職位の階級が上がる場合、或いは部長から取締役へ選任され身分が変わる場合も含まれます。

因みに企業の人事制度においては、一般従業員と管理職の賃金体系が別立てになっているのが一般的です。管理職に昇進した場合は、今まで横ばいだった給料が「エッ」と驚くほど増える場合があります。その反面、管理職試験の競争が厳しくなり、何度チャレンジしても失敗する人が多く、中には諦めてしまうケースも増えているでしょう。

初めての昇進は管理職としてスターを切ることです。そのことに伴って、業務上の裁量権や決裁権が与えられることになりますが、その反面厳しい行目上の責任を負うことになります。そのため、重圧に押しつぶされないようにしっかりとストレス耐力を養わなければなりません。

適性試験とは?

昇進試験では専門知識や一般常識などの筆記試験を行う場合もありますが、最近は「適性試験」に重点が置かれるケースが多いです。適性試験は、管理職としての資質と適応力を見るために行われますが「性格検査」と「能力検査」に分類されています。

性格検査は心理テストの形式で出題され、求められている管理職者としての職種への適応力が判断されます。似たような問題が再三出題され、回答にブレが生じていないかが見極められます。

もう一方の能力検査は、論理的な思考力・発想力・一般常識が求められます。常務上では知り得ない個人の根本的な知識レベルや知的能力が見極められます。

因みに、この適性検査で求められる一般常識に関しては、事前の準備無しでは到底正答することができないレベルの出題が多いといえます。そのため、少し前から参考書や問題集を手に入れ入念な訓練を積み重ねる対策が必要になります。

因みに、一般的に企業で行われる適性検査は、次のような種類があります。
(1)コンピテンシー適性検査:成果の創出能力を測定する

(2)コーピング適性検査:ストレス耐性度を測定する

(3)エンゲージメント適性検査:仕事への没頭度を測定する

(4)考察力検査:言語考察力、数理考察力を測定する

(5)一般常識検査:基礎的知識を測定する

役員面接の意味

昇進試験の最終段階では、役員面接を受けることになります。ただ、必ずしも直属の役員が担当するとは限らず、人事担当役員以外に他部門の役員が担当する場合が多いです。つまり、自分の職場の事情や過去の経歴など全く知らない人に、管理職としての適格性の判断が委ねられます。

管理職として要求される重要な資質は、組織を指揮・監督するリーダーシップとチャレンジ精神ですが、単に「強い意欲がある」とか「堅い意思を持っている」とかだけでは無く、その資質と能力が備わっていることが肝心なことなのです。

ところで、リーダーシップを発揮するための源泉は、リーダー個人の力量では無く職場全体としての総合力です。つまり、メンバー個々の意欲や創意を活用しながらチームとしての相乗効果や相互補完効果を発揮することが求められため、常に「部下を育成する」ことの重要性を認識しておく必要があります。

以上のように、どの企業でも管理職に求められる資質はそう大きくは異なりません。昇進試験の役員面接では、自分の考えを忌憚なく率直に伝えることが大切です。

役員面接の対応

昇進試験の役員面接では、冒頭に型通りの挨拶に続いて入社歴、所属、氏名などの自己紹介を行います。少ししゃべることで落ち着きますので、先ずは深呼吸して肩の力を落としてください。

初めの質問は就職試験の時と同じように「どうして管理職になりたいですか」「管理職になったら何をしたいですか」などの質問が多いです。また、「これまで仕事でどんなことをしたかとか」「どんな成果を上げましたか」などの質問もあります。この様な質問は、予め想定内ですから余りドギマギすることはないでしょう。

しかし唐突に「貴方の弱点は何か」とか「これまでどんな失敗をしたか」「嫌なことな何か」など、ネガティブなことを聞かれると急にドギマギするでしょう。昇進試験の最終段階の役員面接で「自分の弱点」や「失敗談」を語るのは、実に勇気がいるものです。

普通の人間の心理からすると弱点や失敗を知られたくないので、できるだけ「過少申告」しようという心情が起こります。貴方が的確に自己分析できるタイプなら、寧ろ聞いている役員は歓心を抱くでしょう。

面接官を務める役員は、昇進試験の受験者の表情や視線に注目し、心理的動揺が態度に現れていないかを観察しています。面接官は、厳しいビジネス戦線で鍛えられた「百戦錬磨の猛者」ばかりですから、たとえ見え透いた言い逃れをしたり、つまらない虚勢を張ったとしても端からお見通しです。

面接官から聞かれた質問には、真摯に率直に自分の考えを伝える方が印象度が高いです。

ワークライフバランス

昇進試験と昇格試験の違い・試験内容や対策
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ワークライフバランス(work-life balance)という言葉は、2007年(平成19年)に政府、地方公共団体、経済界、労働界の合意によって「生活と仕事の調和」という概念が示されたものです。要するに、労働ばかりに生きがいを見いだすのでは無く、私生活や健康の維持にも重点をシフトし豊かで実り多い人生を過ごしましょうという提唱です。

言うまでも無く昇格や昇進が人生の目的ではありません。しかし、ビジネスマンにとってある時期は、まさに戦国時代に匹敵するようなサバイバルに耐え凌がなければならない現実があります。大事なことは、サバイバルに耐えきって昇格や昇進を果たすことでしょうが、もっと大事なことはサバイバルに耐えきれなかったときの身の処し方です。

どの様に身を処すかは、それぞれ個人の考え方次第ですが、定年退職するまで「下を向いて過ごし続ける」のは如何なものでしょうか。人生80年と言われる昨今ですから、きっと何か「楽しいこと」や「素敵なこと」に巡り会えるでしょう。

しかし、下を向いてばかり居るとそのチャンスを逃してしまいます。同じ失敗を2度繰り返さないためにも胸を張って上を向いて進みましょう。

会社の評価が上がらない…

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