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「お電話差し上げる」の意味と言い換えを紹介|例文や英語表現も解説

更新日:2024年04月16日

「お電話差し上げる」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。本記事では、「お電話差し上げる」が敬語として正しいのか、ビジネスの場でも使用できるのか解説します。「お電話差し上げる」という言葉について、興味がある人はぜひ参考にしてください。

電話対応は社会人にとって、避けては通れない仕事です。社会に出たばかりの人にとっては、緊張する仕事の一つと言えます。

電話対応をしていると「お電話差し上げる」という言葉を、一度は耳にしたことがあるでしょう。ビジネスの場以外でもよく聞く言葉なので、自分も使用したことがある、という人も多いのではないでしょうか。

ですが、この「お電話差し上げる」は、人によっては違和感を覚える言葉であり、場合によっては自分の印象を悪くしてしまう可能性もあります。

そこで今回は、「お電話差し上げる」という言葉は敬語として正しいのか、またビジネスの場でも使用できるのかどうか解説します。

記事を読めば、「お電話差し上げる」という言葉が敬語として正しい表現なのかがわかるでしょう。

言い換えの表現や例文も含めて解説するので、言葉の意味をしっかりと理解し、適切な使用ができるようにしましょう。

「お電話差し上げる」の意味

「お電話差し上げる」は、「電話をする」という言葉を丁寧にしたものです。

決して「電話機をプレゼントする」という意味ではないので、勘違いしないようにしましょう。

「お電話差し上げる」は正しい?

前述したように、「お電話差し上げる」という言葉はよく耳にする言葉です。しかし、この表現にどことなく違和感を覚える、という人も少なくありません。

では実際に、表現として正しいのかどうか、違和感の正体と併せて解説していきます。

「お電話差し上げる」は敬語として正しいのか

「お電話差し上げる」という言葉を分解して考えてみましょう。

まず「お電話差し上げる」の「お電話」、これは美化語と言い、単語の頭に「お」や「ご」をつけて、美しく丁寧に表現する際に使用するものです。

次に「差し上げる」ですが、これは「やる」や「与える」、または「あげる」の謙譲語です。謙譲語とは、自分を下にすることで、相対的に相手を高める際に使用します。

つまり「お電話差し上げる」は、美化語と謙譲語が合わさった言葉であり、敬語として間違いではありません。

「差し上げる」の違和感

ではなぜ、敬語として間違いではないのに違和感を覚えるのでしょうか。

それは「差し上げる」の「あげる」という言葉が、どこか上から目線に感じるからです。この「あげる」という言葉は、「〜してあげる」や「〜やってあげる」のように、少し偉そうに聞こえてしまい、聞き手は見下されていると感じてしまう場合があります。

さらに「差し上げる」という言葉は、聞き手になにかメリットがある際に使われることが多く、例えば「贈り物を差し上げる」という言葉ならば、聞き手に「贈り物がもらえる」というメリットが発生し、あまり違和感を抱きません。

しかし、あまり興味のないセールスの電話で、「お電話差し上げます」と言われた場合はいかがでしょうか。

この場合、聞き手にはなんのメリットも発生しません。にも関わらず、「電話してあげます」と上から目線のようにも受け取れる言葉を言われると、少し不快に感じてしまいます。

これが違和感の正体です。

「お電話差し上げる」はビジネスでも使えるのか

前述したとおり、「お電話差し上げる」は敬語として間違いではないので、ビジネスの場でも使用は可能です。

使用する際のポイントとしては
1.聞き手にとってメリットがある連絡の際に使用する(聞き手が待ち望んでいる連絡など)
2.自分の都合で連絡をする場合は使用を避ける

以上のポイントを踏まえ、聞き手の立場なども考慮したうえで使用することをおすすめします。

しかし、どれだけ注意して使用しても、聞き手の捉え方によって左右されてしまう言葉です。聞き手が目上の人であったり、取引先であったりする場合は使用を避けたほうが無難でしょう。

「お電話差し上げる」の言い換え表現

「お電話差し上げる」という言葉の使用を避けるにあたって、代わりとなる言葉はどのようなものなのか、3種類ほど解説していきます。

どれを使用しても敬語として間違いではないので、状況に合わせて使い分けましょう。

ご連絡いたします

「差し上げる」は「あげる」の謙譲語でしたが、「ご連絡いたします」の「いたします」は、「する」の謙譲語になります。

そのため「お電話差し上げる」と違い、偉そうに聞こえてしまう恐れがありません。

ただし、この表現を用いる場合、聞き手はどのような方法で連絡が来るのか分からない可能性もあるので、連絡手段は電話なのかメールなのか明確にしておくとよいでしょう。

ちなみに「ご連絡いたします」は二重敬語と言って、同じ種類の敬語を2つ使用している言葉になります。

日本語のルールとして二重敬語はルール違反となっていますが、この「ご連絡いたします」はよく使用される言葉なので、認められるようになりました。

お電話させていただく

「お電話させていただく」の「いただく」は、聞き手や第三者から許可をもらい、そのうえで、その行動に対して話し手にメリットが発生する際に使用します。

つまり「お電話させていただく」という言葉は、「聞き手から許可をもらって電話できることは、話し手にとってとてもありがたい」という意味合いになります。

「お電話差し上げる」では偉そうに聞こえてしまう言葉でしたが、「お電話させていただく」にはそういった違和感をあまり抱きません。

少し遠回しな表現ではありますが、誤解を生まずに済む表現です。

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初回公開日:2017年11月28日

記載されている内容は2017年11月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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