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「割愛」の意味と使い方・語源・類語・対義語・敬語・言い換え

初回公開日:2017年12月04日

更新日:2020年08月14日

記載されている内容は2017年12月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

よく使われる「割愛」という言葉ですが、意外と意味を勘違いしている人が多いです。ここでは、その「割愛」の意味や語源、間違われやすい用語を紹介します。また、例文を挙げて使い方も紹介しているので、自分の思っていた意味が正しかったか確認してみてください。

割愛という言葉とは

「割愛」という言葉は、さまざまな場面でよく聞かれます。特に、プレゼンなどビジネスの場面で聞くことが多いのではないでしょうか。

ここでは、その「割愛」という言葉の意味や使い方を紹介します。正しい意味を理解して、ぜひここぞというときに使ってみてください。

「割愛」の意味と使い方

ここでは「割愛」の意味を説明します。まず「割愛」は、「かつあい」と読みます。この言葉は『捨てたり手放すには惜しいものを思い切って捨てたり、手放すこと』という意味です。また、他にも『愛着心を断ち切ること。煩悩や恩愛を捨て去ること』という意味も持っています。

そして肝心の「割愛」の使い方ですが、上で述べたような意味なので、何かを説明する際「この内容も必要だけども時間の関係上仕方なく説明を省く」という時や、「あそこには行っておきたかったけど、お金の関係上仕方なく行くのをやめる」というときに「割愛」を使います。

敬称略

敬称を省略する際に使う「敬称略」という言い方ですが、「割愛」を使って言う事もできます。「割愛」という言葉を使う場合は、敬称を割愛させていただきます、というように言います。これは、先ほど説明した「割愛」という言葉の意味からわかるように、『敬称を略すのは惜しいですが、仕方なく略させていただきます』というような意味になります。

「割愛」の語源・由来

しかし、なぜ割愛は「割る」に「愛」という不思議な字面の言葉なのでしょうか。ここでは、「割愛」という言葉の語源と由来を紹介します。もともと「割愛」は二つの特殊な業界で使われてきた言葉です。一つずつ見ていきましょう。

仏教用語

「割愛」の意味と使い方・語源・類語・対義語・敬語・言い換え
※画像はイメージです

割愛はもともと仏教用語でした。そこでの意味は、『愛着の気持ちを断ち切る』という意味で、上で紹介した割愛の二つ目の意味になります。主に出家する決意を示すときに使われた言葉で、世俗や家族を捨てて寺に入るという気持ちを表す言葉です。

大事なものを捨てて出家する、という強い意志や決意を感じる言葉です。それ故、この言葉には『惜しいものを捨てる、省く』という意味があります。

養蚕用語

また、割愛は養蚕業界の言葉でもあります。蚕は交尾をする際、オスとメスが非常に固く結合します。この状態をほうっておくと何日も結合したままになり、そのせいで弱ってしまうことがあります。

そのままにしておいて、弱って死んでしまうと養蚕農家は困ります。そのため、人の手で無理やり蚕たちを引き剥がします。この作業のことを「割愛」と言います。そう知ると、「愛」を「割る」という字がぴったりです。

そうしてこの言葉が日常に使われるようになったのですが、元の言葉の意味を考えると『仕方なく』や『惜しいけれど捨てる』などと言う意味で使われることに納得できます。

「割愛」の類語

ここでは「割愛」と似た意味の言葉を紹介します。

前で説明したとおりこの言葉には『断ち切る』や『切り捨てる』というような意味があるので、「省略」や「前略」「省く」などが類語として挙げられます。

しかし、一つ注意したいのが「省略」という言葉の意味と「割愛」との意味の違いです。この二つの言葉の違いについては後ほど詳しく説明します。

割愛の言い換えの言葉

では、割愛を言い換えるにはどのような言葉を使うのが良いのでしょうか。これは、一つ前に紹介した類語を参考にしてください。

ただし上でも言ったように、よく似た言葉として挙げられることの多い「省略」はまったく別の意味なので注意してください。

また、仕方なく省くというニュアンスを入れたい場合は、「やむを得ず省く」「仕方なく省く」など、重要で省きたくはないが、というような言葉を前置きして使うと良いでしょう。

「割愛」と「省略」の違い

「割愛」という言葉と似た意味で良く挙げられたり、使い分け方がわからず同じように使ってしまいがちな言葉に「省略」があります。「省略」と「割愛」は明確に意味の違いがあるのでしっかり覚えて、使い分けられるようにしましょう。

省略は『簡潔にするために不要なものを省くこと』という意味です。つまり、簡単に言うためにいらない部分を省いてしまうことです。なので、「割愛」の『仕方なく手放す』という意味とは少し違ってきます。

「省略」は『簡単に説明するためにいらないものを省く』という意味で、「割愛」は『本当はこの説明も入れておきたいけれど仕方なく省く』という意味だと覚えておいてください。

割愛の語源や由来を見ればわかるように、省略とはまったく違った意味を持つ言葉です。こういった違いがあるので、この二つの言葉を使い分けると言葉の意味をよくわかっていると思われ、印象が良くなるでしょう。

「割愛」の対義語

では、「割愛」の対義語はなんでしょうか。

割愛には『省く』という意味があるため、完全に説明しているという「詳細」や「完璧」などが対義語に挙げられます。

「割愛」の敬語

ここでは「割愛」を敬語で言ったときの言葉を紹介します。

「割愛する」という言葉を敬語で言う場合、「割愛いたします」や「割愛します」などと言うことができます。

また、より丁寧に言う場合は「割愛させていただきます」と言いましょう。ただし、人によっては「させていただきます」という表現を丁寧すぎる。と感じることもあるので、注意してください。

「割愛」の誤用している例

「割愛」を誤用している例としてはやはり、一番多いのは「省略」と混同して使っているということです。つまり、大事なことを仕方なく省いて説明するときに「割愛」と言うのではなく、どうでも良い部分を省いて説明する際に「割愛します」などと間違えて使ってしまうことが多いです。

また、「省略」を丁寧に言った言葉が「割愛」と勘違いしている人も多いです。二つの言葉の意味をきちんと理解しましょう。

ところで、「割愛」は平成23年度「国語に関する世論調査」で『不必要なものを切り捨てる』という間違った意味で使っている人が65.1%もいたことがわかっています。つまり、「省略」と混同している人がこれだけ多くいるということです。もしこちらの意味で覚えていたら、ここで紹介した正しい意味で覚えなおしておきましょう。

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