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「お聞きする」の敬語・「伺う」「お伺いする」との違い

更新日:2024年04月20日

「お聞きする」はビジネスシーンでもよく用いられていますが、「伺う」や「尋ねる」などもありますよね。全て「聞く」の謙譲語ですが、表している内容には少し違いがあります。その違いを把握して、適切な表現ができるようにしておきましょう!

「拝」は「拝む」と言うように、本来は「神仏」や「主」に使用する漢字です。すなわち、本当に崇高な存在に対して使用することが正しく、上司やお客様などの「人」相手にはあまり使わないことが望ましいとされています。しかしながら、現代においては「演説を拝聴する」といったように、「人」に対しても何も違和感がないかのように使用されています。

言葉の意味・使い方は、時代と共に変わっていくものもあります。本来の意味を忘れてはいけませんが、「本来は神仏や主に対して使うんだ」ということに固着せず、柔軟に考えることも大事です。相手に大きな敬意を表したい時、しっかりとした丁寧さを表したい時には、「拝」を含む「拝聴する」や「拝聞する」を用いることも悪くはありません。

「拝」の本来の使い方を重んじたい場合は「お聞きする」などを使用したり、「聞く」に「です・ます」を付けて丁寧語にした表現を用いると良いでしょう。

「お聞きする」との違いは?

「拝聴する・拝聞する」の本来の使い方を抜きして考えると、違いは「敬意の高さ」にあります。「拝聴する・拝聞する」は「お聞きする・伺う・尋ねる」よりも「聞く」の謙譲語としては敬意が高い言葉であり、すなわち「相手に対して示す敬意が最も強い」言葉になります。

やたらと敬意を強く示せば良いということではないため、「拝聴する・拝聞する」の使用時には気を付けましょう。

「お聞きする」をメールで使う時の使い方!

「お聞きする」は、メールにおいても使用することができます。相手に何かを聞きたい時には、「お聞きしたいのですが」や「お聞きしてもよろしいでしょうか」などの形が使用されます。その内容が質問の場合は、「お尋ねしたいのですが」などでも良いでしょう。

何かを聞いたことを表す時には、「お聞きすることができました」などの形があります。この場合は、「聞きました」などでも問題ありません。その時々に合わせて表現を変化させたり、言い換えを用いると上手く表現することができます。

「お聞きする」の漢字はこれで正しい?

一般的には「お聞きする」のように「聞く」の漢字が用いられていますが、似た意味を持つ「きく」他にも「聴く」と「訊く」があります。「聴く」は「注意して耳に入れる」意味で使用するのだとこれまでにお伝えしました。では、「訊く」についてですが、この言葉には「尋ねる・問う」の意味があります。つまり、「質問する」の意味を持っているということです。

3つの漢字の違い

「聞く」は、「音を感じ取る」ことです。「耳に入る音(声も含む)」が「どのような内容なのかを知ること」を、表しています。たとえば、「話を聞く・声を聞く・音が聞えた」などの使い方をします。

「聴く」は、「注意して耳に入れる」ことです。「音」に対して「意識を向ける」ことを、表しています。たとえば、「音楽を聴く・助言者の話を聴く・演説を聴きに行く」などの使い方ができます。

「訊く」は、「尋ねる」ことです。「知りたいこと」についてを伝え、その答えを「聞く(音の内容を知る)」ことを表しています。たとえば、「〇〇さんについて訊きたい・これがどうしてこうなったのかを訊く」などの使い方をします。

一般的には、「聞く」を使います。「お聞きします」の形において、「お聴きします」や「お訊きします」といった漢字になることは少ないです。

「お聞きする」の類語になるのは?

類語として挙がるのは、やはり「伺う」や「お尋ねする」などの言葉です。「聞く」を丁寧語にした「聞きます・聞きました」なども、類語になります。

「お聞きする」の言い換え方法は?

単に「音を聞く」の意味であれば、「聞きました・聞きます・聞いています」などに言い換えることができます。ビジネスシーンでは「質問」の意味で「聞く」を使用することが多いとされますが、その際は「お尋ねする(します)・伺います」などに言い換えると良いでしょう。一般的には、「尋ねる」系の敬語表現が用いられています。

「聞く」謙譲語はたくさんあるが誤解なく使えるのは「お聞きする」!

「聞く」の謙譲語には、「お聞きする・伺う・お伺いする・お尋ねする・拝聴する・拝聞する」があります。「伺う」には「訪問する」の意味があり、「尋ねる」に「質問」の意味が強く、「拝聴する・拝聞する」は「もともと神仏や主に使う」という使い方における指摘点が存在していますが、「お聞きする」はシンプルに「聞く」の意味しかありません。

「聞く」の本来の意味として、「音を耳に入れて内容を理解する」ことを表す時には「お聞きする」が最適と言えます。こちらが知りたい内容があって「質問する+相手の声を聞く」であれば、「尋ねる」が向きます。「伺う」は意味の誤解を回避するために、ビジネスシーンでは「訪問する」の意味でのみ使用されることが多いです。

「拝聴・拝聞」は敬意が高い表現ため、心から尊敬する相手に使用することが望ましいです。同じ「聞く」の謙譲語でも表すことに違いがあるため、適切に使い分けましょう。

初回公開日:2018年01月30日

記載されている内容は2018年01月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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