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【業界研究】金融業界の現状・動向・課題について

金融業界の現状をお伝えする前に、金融業界というものが具体的にどの範囲までを指しているのか、ご存じの就活生は多くないのではないでしょうか。ひとえに金融業界と言っても様々な分野がありますが、金融業界というのは銀行、証券、損害保険、ローン・消費者金融、クレジットカード、リースに大きく分けることができます。

金融業界のシェアの上位にはメガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループや、三井住友フィナンシャルグループの2社があります。また、第一生命保険も上位に食い込んでくるという状況になっています。

現状3:平均年収上位

金融業界の年収上位には野村ホールディングス、日本の証券会社有数企業、外資のシティグループ、保険会社があります。業界シェアの上位とは関係のない傾向があります。

業界の動向

動向1:市場動向

金融業界で注目されているのは、金融×ITの新しい金融系サービスです。各々の頭文字をとって、フィンテックと呼ばれていますが、すでに色々な取り組みやサービスがローンチされています。

例えば、SquareやPaypalなどの、スマートフォンを使ってクレジットカード決済ができるようなサービスです。また、SuicaやWAONといった電子マネーによるオンライン決済サービスやビットコインなどの仮想通貨の登場など、近年の金融業界を盛り上げるニュースには事欠きません。

その他、マネーフォワードというサービスは、登録者の資産状況がひとつのプラットフォームで管理できるサービスで、その便利さが受け入れられて急激に利用者を増やしてきました。

これまで、変化を嫌ってきた業界が、ITとの掛け合わせによって急激にサービスの改善や新規サービスの登場が相次ぎ、迅速に改革が行われています。

動向2:業界の課題

金融業界の課題は薄利ビジネスになってしまっていることです。その要因は業界の垣根を越えたサービス提供ができるようになった、金融ビッグバンによる競争過多、一向に上がる気配のない低金利、資金調達方法の多様化などがあげられます。

これまで、企業が資金繰りに困ったときは、銀行が唯一の資金調達先でした。しかし、信用力の高い企業にとって、今般は金融市場から直接資金を調達できるようになったり、クラウドファンディングの台頭によって、良いビジネスモデルやコンセプトを持った個人や企業に簡単に資金が集まるようになったのです。

そのような状況が広がりを見せるほど、銀行からお金を借りる企業や個人が減り、収益を得られるチャンスが減ってしまってきています。銀行はお金の貸出先が少なくなってきており、さらに薄利になっているにも関わらず、貸し渋りを以前として継続しています。

経済の血液であるお金を供給する銀行が貸し渋りをしているようでは、経済が活性化しないことは明白なので、貸し渋りをしないように審査基準を見直したり、しっかり個々の企業に寄り添って実態を把握したりする努力が求められています。

動向3:業界の今後の将来性

金融ビッグバン以降、業界の垣根が薄くなったことで、決済分野を皮切りに他業種からの参入が後を絶たない状況になっています。小売業界の雄である、セブンイレブンやイオン、またはインターネット店舗の老舗である楽天が現在では金融業として存在感を示しています。

特に楽天の売上比率を見てみると、約半分のも売上を金融事業で上げていることが分かります。楽天カードによるクレジットカード決済、銀行業ともに金融業界で大きな存在感を示す企業となりました。

金融業界は新規参入の話だけでなく、新規サービスも続々と登場してきています。ソーシャルレンディングやクラウドファンディングなどの、オンラインでの資金調達サービスは今後も益々加速していくと言われています。

また、今後の金融業界において注目されているのはブロックチェーン技術です。ブロックチェーンの秘密鍵を使った暗号化技術は、世界中が注目している新しい技術です。ネットワークに全ての取引履歴が記憶される仕組みになっているため、改竄ができない点が非常に優れています。

取引履歴が記憶される仕組みのため、銀行や政府のような通貨を発行する大本がいなくとも、通貨がどこからどこに移動したかを把握できるので、銀行や政府を介在させなくても成立するような仕組みになっているのが、この技術の優れた点です。

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