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卒論の書き方と構成・項目別サンプル・卒論計画書の書き方

更新日:2024年01月24日

卒論は大学生にとってかなり重要な課題です。今回は卒論の正しい書き方についてジャンルや項目毎に説明します。卒論の書き方は、どの学部でもある程度決まっているので、書き方と体裁さえマスタしてしまえば非常に楽になること間違いなしです!

はじめに(研究背景)について

目次の次には、はじめに、もしくは研究背景の項目を記載することが一般的です。この項目の書き方としては、はじめに研究テーマに関係する社会的問題や世間一般的に知られていることを整理することが必要です。

この部分における書き方で注意する点として、文頭で断定的に段落で述べたいことを記載することが重要となります。例えば、「○○は本邦において重大な社会問題となっている。○○らの事例(もしくは研究では)...」という流れで記載すると上手に書くことが可能です。したがって、段落毎に主張すべき点を事前に明らかにしておくことが重要です。

研究テーマに関する背景部分を整理した後には、問題提起を述べる段落を作成しましょう。書き方としては例えば、「これまで○○について検討されてきたが、××の点については十分に検討されておらず△△の点について明らかにされていない」という形式が書きやすいでしょう。この部分が研究背景と研究目的をつなぐ役割を果たすので、端的にズバッと述べられるような書き方を心掛けましょう。

研究目的について

研究目的の書き方は、前述の問題提起の段落を受けて、卒論として何を行うのかを記載するのが一般的です。この部分に関しても、問題提起の段落と同じく、自身の述べたいこと端的に述べる必要があります。書き方の例として、「そこで本研究では○○について検討するために××を実施した。」といった書き方が挙げられます。

研究方法について

こちらの項目は主に、実験系を取り扱う理系分野やアンケート調査を行う文系分野で必要となる部分です。この部分の書き方としては、①何を対象に、②何を使い、③何を行ったかを記載する必要があります。

例えばアンケート調査を行った場合には、対象者の集団の人数、用いたアンケ―ト内容、聴取方法を詳しく記載する必要があります。理系分野の場合には、用いた実験サンプルや被験者、実験機器、介入方法の記載が求められます。

また被験者を対象にした研究やアンケート調査の場合には、研究結果が統計学的に正しいことが担保される必要があります。用いた統計学的解析手法の書き方については、自身の研究テーマに関する原著論文の書き方を参考にするとよいでしょう。この項目で主に必要な情報としては、用いた統計学的手法、有意水準、用いた統計ソフトが挙げられます。

結果の記載方法(アンケート調査を例に)

理系の実験研究でも文系のアンケート調査を用いた研究問わず、結果の書き方としては、ありのままの結果をそのまま記載することが求められます。アンケート調査の結果の書き方を例にすると、アンケート結果は、結果を一気に羅列するのではなく、アンケート調査用紙で分けられた下位項目に分けて記載すると分かりやすくなります。

またアンケート結果を視覚的に説明するために、グラフなどの図や一覧表などを用いる場合が多くあります。

図表にも文章と同じく、書き方のルールがあります。特に適切にグラフの種類を選択することが求められます。時系列のデータに関しては折れ線グラフや棒グラフ、割合を検討する場合には円グラフ、パラメータの比較にはレーダーチャート、集団の特性を検討する場合には散布図を用いることが一般的であるといえます。

また、グラフや表には図表番号を記載し、それぞれのグラフや表にはタイトルを付けることが必要です。タイトルの書き方に関しては、一般的にはグラフなどの場合には、グラフの下、表の場合には表の上に記載することが一般的です。また表の罫線に関しては、横軸のみを用いると分かりやすくなるでしょう。

なお統計学的手法を用いて検討した場合には、得られた統計学的な値(p値、F値)を記載しましょう。書き方は用いる統計手法によって大きく異なるため、同じ統計学的手法を用いて先行研究を参考に記載しましょう。また統計学的に意味のあるデータ(有意な結果が得られた場合)があった際には、図表にその結果がわかるように記載しましょう。

考察の記載方法について

考察では、得られた結果に対しての自身の解釈を文献や論文を参照しながら記載する必要があります。書き方としてはまず第一に、結果の整理として、段落の冒頭部分に自身の研究結果のメイン部分を端的に記載しましょう。

その後、今回の卒論結果がこれまでの研究や文献の知見と比較して際の相違点、もしくは研究開始前に提示した仮説の検証を行う、といった流れで記載できると美しいでしょう。したがって一つの段落の構成としては以下の例を挙げます。

①. 結果の整理(複数ある場合は一つ目)
②. 先行研究や自身の仮説との比較
③. 結果と先行研究を統括し、新しい知見を述べる
...次の段落へ

おわりに(結論)の書き方

この部分は卒論の総括を行う部分であるといえます。書き方としては、卒論に至るまでの背景、研究方法、研究結果、考察を端的に記載する必要があるでしょう。特に結果と考察の部分は、すべてを記載すると冗長になるため、メインとなる結果を抽出して記載するとよいでしょう。

謝辞の書き方

謝辞は、卒論執筆に際して、協力いただいた方に対しての感謝を述べます。また学術助成金などを用いている場合には、出資頂いた財団の方も対象になります。

例:本論文を作成するに当たり、○○大学○○学部○○学科○○教授(フルネーム)、大学院生の○○氏に深く感謝申し上げます。

参照の書き方について

研究背景や考察を記載する上で、先行研究や文献を参照する機会は多々あります。適切に参照や引用のされていない文章は盗作や剽窃と呼ばれるため、避けなければなりません。多くの論文や卒論などの場合には、参照の方法について規定がある場合が多いです。

基本的にはそれに従うことが重要です。基本的な書き方としては、卒論を記載する上で参考または引用した資料を順番に列挙するのが一般的です。参考資料や引用文献には通し番号を記載しましょう。

本文中の参照の書き方の例: 
 ○○ら[1]は○○について○○と述べた。

引用文献の書き方

引用文献は、卒論の最後に記載するのが一般的です。引用する文献の種類(書籍、論文、webサイト)により引用文献の書き方は異なります。また書き方の細かい体裁に関しては、学校毎に異なる場合があるため、事前に十分確認しましょう。

書籍の引用の書き方の例:
[1]. ○○(著者名①), ○○(著者名②), ○○(著者名③), 他: ○○(書籍タイトル). 出版場所, 出版社, 出版年, ページ

論文(日本語)の引用の書き方の例:
[1]. ○○(著者名①), ○○(著者名②), ○○(著者名③), 他: ○○(論文タイトル). ○○(雑誌名). ○巻: ページ, 出版年

論文(英語)の引用の書き方の例:
[1]. ○○(著者名①), ○○(著者名②), ○○(著者名③), et al. : ○○(論文タイトル). ○○(雑誌名). ○巻: ページ, 出版年

webサイトの引用の書き方の例:
[1]. サイト名, URL(閲覧日)

要約の書き方

要約は卒論の本文がすべて書き終わった後に作成するのがよいでしょう。書き方は先述の結論部分の書き方を踏襲して記載できれば問題ないでしょう。要約は一般的に卒論の冒頭部分にあることが多く、一目で卒論の概要がわかるように記載するように心がけましょう。要約は一般的には文字数の指定や項目の指定があるため、要項を確認しながら本文から抽出して記載しましょう。

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初回公開日:2017年10月28日

記載されている内容は2017年10月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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