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引用文献の書き方・参考文献との違い・書誌情報の書き方

更新日:2024年01月04日

引用文献や参照文献というものの定義および形式を説明しています。そして利用の際に必要となる書誌情報というものはどのようなものか、引用文献や参照文献に利用する際その明記の仕方といったものを書いています。くわえて文献を利用する際の注意点も記載しました。

引用や参照を行う意義

大学でレポートや論文を書く際、引用文献や参考文献を明記することを求められます。理由としては、研究上文献での調査を行わなかったという場合、何も調べずに机上の空論を並べ立てただけと言っているのと同義になってしまうからです。

とはいえ、基本的には書物には著作権というものが存在します。それでは引用文献や参考文献の利用は著作権違反になるのではという声も聞こえます。しかし、著作権法は例外を設け、著作権者に許しを得なくても公表された著作物を利用することができる例外を設けています。引用はその中の一つです。

ですが、レポートを書くのが初めてだったりすると、引用というものはどのように記述し、そして文献の記載もどのように行うのかがいまいち分からないという人も少なくないでしょう。

この文章では、引用文献および参考文献の解説と、それらの違いや具体的な記述方法を解説しています。

引用文献とは

まず引用文献の解説になりますが、文献の文言をそのままのかたちで利用することを引用と言います。そして、その文献が掲載されている文献を引用文献といいます。これには、他人の見解および研究結果といったものを根拠として使用する場合の他、先行研究の図表を掲載するときも引用に含まれるため明記することが必要になります。

正式な学術論文では引用を行う場合、引用文献の著者名は当然ながら出版年次、タイトル、出版社を明記した他、その本の何ページ目から引用をしたかまでを書いてはじめて引用と認められます。

なお、パブリックドメイン(特許権や著作権がなくなり、誰でも自由に利用できる状態になっているもの)からの引用だったとしても、出典を明記する必要があります。

引用文献の記述を怠った場合

なお、引用文献の記載を怠ると無断引用ということで、剽窃(ひょうせつ)という扱いになります。これは、文章の表現および内容を盗むという意味です。丸写しのコピーでないにせよ、他人の文章を自分の言葉で言い換えて文章を作っている場合もその文章は剽窃ということになります。

アメリカなど、海外の大学では剽窃に対する扱いは厳しく、学問に対する基本的姿勢に問題があるとみなされ、退学も含めた懲罰対象になります。学術世界では重大な犯罪なのです。

ところが日本は、学生に剽窃という行為に対して学生側に罪の意識が薄いということもあるのが現状です(大学によってはその科目の単位認定が認められなくなったりはします)。

引用文献の書き方

それでは、引用文献の具体的な書き方を記載しておきたいと思います。

引用の基本的な書き方

他人の書いた文章をそのまま書き写して論文等に使用することを直接引用と言います。

文中での引用の書き方は、書籍の場合引用部分を「」(かぎかっこ)または””(ダブルクォーテーション)にて囲んで示します。そして末尾に著者の姓、出版年(その版の第1版のものを書きます)、所在ページを()内に書いていきます。

なお、引用が複数ページに渡っているときは、引用「pp.104-105」といった書き方になります。そして単ページの引用でも、複数ページの引用でも、引用は必要な部分のみに絞り込んで無駄に長くならないよう絞り込みます。

筆頭著者の扱いについて

引用文献の書き方ですが、原則として引用文献は著者の姓のアルファベット順に配列していきます。共著という形で複数の人間によって書かれた文献の場合は、筆頭著者の姓を先頭にして「第2著者の姓」と続けて書いていきます。

そして、文献を中心になって執筆した人物のことを筆頭著者と言います。複数の著者が筆頭著者の扱いを受けている場合、「○○と△△は筆頭著者として同等に貢献した」と脚注で示したり、論文冒頭の執筆者に注をつけ、『Authors' names appear alphabetically』もしくは『The authors' names are in alphabetical order』と記載することもあります。

とはいえ、筆頭著者の扱いはかなり重要なものであるため、筆頭著者はきちんと調べてから記載するべきです。なお論文の提出先によって、こういった扱いや表記も変わってくることがあります。事前にきちんと調べてから提出してください。

引用文献と参考文献の違い

参考文献というものもありますが、まず引用文献とはどのような違いがあるのかを解説したいと思います。参考文献とは、レポートや論文といったものを著述する際に参考にした図書や新聞記事、くわえて本を探すための情報のことである書誌事項が記載されていたものもこれに含まれます。

引用文献は、そのままの形で使った文章が記載されている文献を指しますが、参考文献とは自分の著作として文章を書くにあたり、漠然と参考になった文献のことを指し示します。

スタイル別の引用記載方法

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初回公開日:2017年09月22日

記載されている内容は2017年09月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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