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美術大学の難易度と合格率・勉強方法と他の大学との比較

更新日:2023年12月10日

美術大学へ行くには、他の大学同様難易度によって勉強時間や方法、やるべきことが変わったいきます。また、希望する学科によっても難易度や試験内容も変わるでしょう。さらに美術大学へ行くにあたって気になる学費や進路について紹介します。

美術大学では何を勉強するの?

美術大学では、受験した学科ごとに実技内容が異なります。この実技こそ、だいたい2〜3年生の頃から授業の大半を占めることになります。また、他の大学でいう卒業論文は、美術大学では卒業制作となり、専攻している分野で作品を作ることになります。難易度という点で見れば、論文も制作も変わりはありません。

なお、大学によって学べる実技は多種多様です。主にあるものが日本画、洋画(油絵など)、彫刻、陶芸、金属工芸、服飾、建築、イラスト、アニメーション、平面や空間などのデザインでしょう。

稀にガラスや漆、放送や舞台芸術などもありますが、設備の関係上扱っている大学は少ないです。難易度の高い大学ほど、これらの分野において教授や生徒の実技や、発想のレベルに差が出てきます。

美術大学の難易度って?

偏差値

美術系の学科のみで難易度をみると、文学部がある青山学院大学が偏差値62で全国1位となっています。しかし、美術大学で難易度をみると、私立の1位は偏差値53.5で武蔵野美術大学、2位は偏差値53の多摩美術大学、3位は偏差値50.3の名古屋学芸大学です。

公立では、1位が偏差値60と圧倒的な差で東京芸術大学、2位に偏差値55の静岡文化芸術大学、3位に偏差値52で金沢美術工芸大学となりました。なお、東京芸術大学の難易度は偏差値だけではなく、実技もかなりの能力が必要です。入試倍率の点でみれば、東京大学を凌ぐ倍率です。

また、現役での合格率は東大はおよそ6〜7割程度ですが、東京芸大はわずか3割程度という難易度です。日本で最も難易度の高い大学だと言われています。では、他の美術大学の合格率はどのようになっているのでしょうか。

平均的な合格率

いわゆる一般的な美術大学の合格率は、のある学校や学科によって試験の難易度も異なり、少々差が出ます。例えば、武蔵野美術大学ではだいだい23〜5%程度、多摩美術大学は30%前後、東京造形大学は40%程度となっています。

しかし、どの大学でも比較的の高いデザイン学科に比べると、工芸学科は少々倍率が低い傾向もありますが、もちろんどこの大学も今年の受験者数はわかりません。

当たり前ですが、毎年合格率は変わります。ある大学の卒業生がたまたま話題に上がれば、その年は例年に比べが出ることもあるでしょう。しかし、例年難易度については大きな変わりはないため、過去問などを参考に勉強するといいでしょう。

美術大学の難易度別勉強方法

勉強時間

筆記

美術大学での試験において、筆記試験はあまり重要ではなく、難易度もさほど高くはありません。とはいえ、全く点数がなければもちろん不合格の可能性もあります。また、大学や学科によっても重要視されるかは異なり、最近では多くの受験方法もあるため、中には実技試験のみという大学もあります。

筆記試験があるかどうかや難易度については、まず受験する美術大学と学科を決め確認しておくことが大切です。なお、受験内容は突然変わることもあります。もしあなたが受験する年が来年や再来年であれば、今年の試験内容は参考程度に留めておきましょう。いずれにせよ、成績がいいにこしたことはありません。

なお、武蔵野美術大学や多摩美術大学といった偏差値の高い大学では、難易度の高い問題が出題されます。実技ももちろん重要ですが、同様に筆記試験も重要視されているため、十分な準備が必要でしょう。高校3年生の春からでは到底間に合いませんので、少しでも興味のある方は、2年生の夏頃から気合を入れていきましょう。

実技

美術大学の受験において、実技試験は最も重要視されます。何よりも時間を割くべきでしょう。試験内容はデッサンが基本ですが、学科によっては立体や水彩画などもあります。デッサンの試験内容は美術大学によって異なりますが、ほとんどの大学では四つ切り画用紙に3〜4時間以内でモチーフ4つ前後を描くことが多いです。

モチーフの内容は、形の決まった既製品、それぞれ形の違う野菜や果物、色の濃いものや軍手などの質感が違うものなどを自由に構成し描くパターンが多いでしょう。実技は、筆記試験以上に身につけるのに時間がかかります。

理想としては2〜3年前から美術系の塾へ通い、3年生からは週3日以上、後半からは毎日のように通うといいでしょう。塾がない日もせめてクロッキーは怠らず、必ず描くように心がけましょう。

さらに、難易度の高い大学や学科によっては、透明水彩による着彩やケント紙や紙コップを使った立体造形、ポスターカラーやアクリル絵の具を使ったイメージ表現などが追加されます。これらの試験はほとんどが1日で行われ、デッサンの時間と合わせれば8時間以上試験を受けることも十分に予想できます。

そのため、試験に耐えうる集中力や体力など十分な準備をしておきましょう。難易度が高い大学ほど、周囲のライバルからよりプレッシャーを感じ、当日実力を発揮できない可能性もあります。自信をつけるためにも、実技には何よりも時間を割きましょう。

美術大学に行きたい!気になる学費は?

美術大学の学費は、他の大学と比べると驚くほど高いです。学校や学科にもよりますが、難易度の高さによっても変わります。

平均的には、初年度の支払いはだいたい200万円前後、これが4年続く上に道具や材料費、交通費などが加算されるため、生徒のほとんどは奨学金を利用しています。それでも余裕のない方は、国公立や短大や専門学校にすると学費は何十万、何百万と変わりますが、がある分難易度も高くなります。

美術大学は、あくまでもゴールではなく通過点です。無理に行かなければ目標にたどり着かないわけでもありませんので、まずは美術大学後自分が何をしたいのかを考えた上で、進路先を決めてもいいでしょう。学費が足らずに卒業できなければ本末転倒です。

美術大学へ行くメリットって?

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初回公開日:2017年11月15日

記載されている内容は2017年11月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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