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「インテグラル」の意味と使い方・語源・数学・経営学|積分/丸

更新日:2024年03月20日

「インテグラル」という言葉をご存知ですか?多くは高校生のとき、数学の授業で最初に目にするものでしょう。聞いたことはあるけどよく知らない、意味は分かるが語源やどういった場所で使われているのかまでは分からない。今回はそんな「インテグラル」について紹介します。

「インテグラル」の意味と使い方

インテグラルとは何を指す言葉でしょうか。ビジネス用語でも度々目にしますし、数学、経営学でも見かける機会のある言葉です。それぞれの分野で異なった意味を持ち、語句の意味がわからない場合の文章の前後関係で類推する手段も限界があります。ここではインテグラルの意味の語源から説明し、数学、経営学での分野別の意味や使い方について見ていきます。

「インテグラル」の意味の語源

インテグラルは英語で、スペルは「integral」です。この単語を分解すると、inとetgralに分かれます。それぞれの意味は、inが「触ったことのない」、tegralが「触れる」となります。これらの単語が合わさりintegralという言葉となりました。

意味は語源から派生した部分から説明すると、1完全な、2固有の、生得的な、3整数の整数で示されるなどの形容詞的な使い方をされる場合と、名詞的用法で積分を意味します。

これらの意味をおさえておくと、次に説明する各分野でのインテグラルの意味を把握しやすくなります。専門用語の基礎部分として覚えておきましょう。

数学で用いられる「インテグラル」の意味

数学でインテグラルは用いられていますが、単語として「インテグラル」の意味を把握するというよりは、計算の条件付けや、積分の分野で記号として扱われることが多いです。お使いのパソコンで「いんてぐらる」と入力すると、変換候補になだらかなS字型の曲線が出てきます(∫←これがその記号です)。

ここからは積分でのインテグラルの意味と記号についての説明と、もうひとつ変わった分野でのインテグラルの意味について説明していきます。

積分

まず積分について説明します。積分とはある関数から得られる面積を求める事です。関数とはある変数に依存して変化する数式を意味します。例えば「yはxの関数である」とした場合、xに異なる数を入力すると、それに伴ってyの値も変化します。このとき、y=f( x)として表されます。

積分の手法を使う事で、曲線から面積を求めたり、輪切りなどの切り口から立体の体積を求める事ができます。微分積分は数学で習う分野ですが、数学の問題を解くだけでなく実際の社会にも広く応用されています。例えばパソコンや携帯電話など電子機器などの開発、医学では放射線治療やMRI診断、経済学ではマクロ経済学、株価変動理論にも用いられています。

記号

インテグラルの記号は∫として上記で説明しました。インテグラルは英語ですが、積分記号の∫は語源がラテン語で、「総和」を表すSummaの頭文字Sから来ているとされています。この記号で示される意味は∫の記号下部にa、上部にbがある場合、「ある関数をaからbまで積分する」ということを指します。

数式で用いられる記号の意味は万国共通です。しかし使われる記号の使用頻度は差が見受けられます。例えば割ることを意味する÷の記号ですが、世界全体で使っている国は日本を含めてイギリス、アメリカの3国だけです。それ以外の国では/を使う事が主流となっています。

数学分野と変わって珍しいインテグラルの使い方を紹介します。どのドアにもついているドアノブですが、このドアノブの錠前の名称に、インテグラル錠という錠前があります。見出しに丸と表記されていますが、丸とはドアとノブ(握る部分)の間にある丸座という部分を指します。

インテグラル錠は丸座とノブが一体になっている構造です。不正な施錠には耐性がありますが、一方で強引な破壊には弱く、主に屋内のドアノブに使用されています。数学などの専門分野でも使われ、身近な部分にも名称が付けられているインテグラルという言葉は、かなり幅広く社会に浸透していると言えます。

経営学に出てくる「インテグラル」の意味

経営学においてもインテグラルの語句は使われます。経営用語としてのインテグラルは、設計段階で、部品と完成品との組み合わせの考え方の一つにインテグラル型というものがあります。

設計思想や構造、実現方式などをアーキテクチャといいます。アーキテクチャには主にモジュール型とインテグラル型があり、モジュール型は構成部品がそれぞれ独立しており、それらを組み合わせるだけで完成品が仕上がることを意味し、インテグラル型は部品と完成品の機能が独立せずに複雑な調整やすり合わせで完成品となる事を指します。

経営分野でのインテグラルはより抽象的な意味を指し、派生語も多岐に渡ります。ここからはインテグリティとインテグラルアーキテクチャについて掘り下げて説明します。

インテグリティ

経営分野でのインテグリティの意味は、企業の内部統制に必要な概念で、直訳すると真摯さや誠実さを意味します。これは企業の誠実さを重視し、より幅広い意味での社会への企業責任とコンプライアンスを追求するもので、これをインテグリティマネジメントと呼びます。

経営分野以外にもインテグリティは使われています。IT分野ではインテグリティをデータの完全性と定義され、システムやデータの整合性、完全性を意味します。データベースやセキュリティにおいて、目的のデータが常に揃っていて、内容にズレや欠陥がないことを指します。

両分野で共通するのは、内部統制やデータ管理のための最適化を目指すものだということです。このような視点を持つことが社会で働く人に求められています。

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初回公開日:2018年02月21日

記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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