「戦略」と「戦術・作戦」の違い・使い分け方法・具体例|戦闘
初回公開日:2018年10月23日
更新日:2020年08月20日
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「戦略」と「戦術・作戦」の違い
ビジネスでは、よく耳にする「戦略」とは何かをご理解していますでしょうか。環境の変化は激しく、従来と同じことをしていれば企業の経営が安泰である時代は終わりました。従来の企業運営をベースに、時代の変化に対応した変更や先を読んだ変更が必要な今日この頃です。
日本は未曽有の少子高齢化に突入しています。その人口減をITやAIで乗り切る算段でしたが、そのITやAIを担う人材すらもいない状況となっています。そのような不安定な時代だからこそ、しっかりとした企業理念や企業目標が必要となります。
まずは、経営を考える上で重要な「戦略」や「戦術」について、ご説明します。
「戦略」とは
戦略とは、もともと戦争などの軍事的な用語でした。さまざまな観点から総合的に敵を打ち負かすための方法を戦略といいました。戦争には短期決戦ということもありますが、戦略とは、総合的で、かつ長期的に考えることを意味します。
その後、軍事的な使い方から、組織の運営を総合的に長期的に考えていくことにも使用されることになりました。これを経営戦略といいます。
経営戦略とは
経営戦略は、経営活動の基本的な方向を総合的・長期的視点で決定します。経営戦略を考えるうえで具体的には、以下の4つをベースに考えていきます。
それは、①現在の社会情勢などの環境を分析して対応できる内容であること、②現状維持ではなく成長が見込める内容であること、③その選択した方向で競争上の優位性が確保できる内容であること、④ヒト、カネ、モノ、情報という経営資源を有効に配分できる内容であること、です。
経営戦略の3つのレベル
日常的に経営戦略という言葉が使用されていますが、この経営戦略には3つのレベルが存在します。その経営戦略の3つのレベルは、企業戦略・事業戦略・機能戦略です。
経営戦略を考える上で、まずは企業全体の企業戦略を決定します。その企業戦略を踏まえ、各事業ごとのより詳細な戦略を決定します。最後にその事業戦略を達成するために部門ごとの戦略を決定します。
「戦術・作戦」とは
戦略という言葉と混同される言葉に戦術や作成があります。似たような意味合いを持つところもありますが、全く違う言葉になります。戦術とは、戦略に基づく具体的な方法や手段をいい、作戦とは、戦術をうまくいかせるための方法や策略をいいます。
「戦略」「戦術」「作戦」の違い
今までご説明してきた戦略・戦術・作戦の上には、理念があります。これが企業の場合には、経営理念となります。ぶれない経営理念のもとで、これからの戦略を立て、その戦略のアクションプランが戦術になり、このアクションプランがうまくいくようにするのが作戦となります。
「戦略」と「戦術」の使い分け方法
これまで、「戦略」と「戦術」と「作成」の違いをお伝えしました。なんとなく理解できたような理解できないような気持ちではないでしょうか。その気持ちはわからなくはなく、大変近い言葉で混同されてきたことに理由があります。
そこで、ここからは、「戦略」と「戦術」の使い分け方や類語をご紹介します。さらには、戦略や戦術を考えていく際の考え方などにも触れていきます。
戦闘
戦闘とは、敵対する勢力がぶつかり合うことをいいます。戦略とは、もともと軍事的な用語からきていて、その後、企業などの目標などを考えていくものへと拡大したことを説明しましたが、戦闘には、このような拡大はありません。
ただ、企業も常に戦っていると考えると戦闘という言葉を使えそうですが、戦闘には暴力的な意味合いが含まれていますので、やはり、企業に関しては戦闘とは言えません。職場は戦場であるとは、よく言われる言葉です。それくらい、日々戦っているということです。
戦法
戦法とは、字のごとく戦う方法を意味します。戦闘の仕方とも言えます。戦略というよりは戦術の類語と言われていますが、これは、軍事的な用語の戦略の具体的なアクションである戦術をさしています。