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パートの離職証明書の書き方・賃金支払基礎日数の書き方

更新日:2023年12月08日

最近は、パートなど非正規雇用の従業員を雇う会社も増えています。そのパートが離職した時にハローワークに提出する離職証明書の書き方を間違うと、トラブルも起こりえます。正社員が離職した場合に比べて書き方が複雑なので、正しいパートの離職証明書の書き方を学びましょう。

離職証明書は雇用保険の請求に必要

離職証明書は、正確には「雇用保険被保険者離職証明書」と言います。雇用保険の被保険者が会社を退職した時に、ハローワークで雇用保険の給付を受けるために必要な書類です。以下では、パートで勤めている人が離職した場合に必要な離職証明書の正しい書き方についてご説明します。

パートの離職証明書の書き方

パートの離職証明書は、正社員とは日数や賃金額の計算が違ってくるため、書き方がより複雑になります。正しい書き方をよく把握しましょう。

ハローワーク

離職証明書は複写式です。インターネットなどでダウロードできませんので、ハローワークに取りに行きましょう。ハローワークによっては離職証明書を郵送してくれる場合もあります。遠方で離職証明書を取りに行くのが困難な方は、遠慮なくハローワークに相談しましょう。

また、離職証明書の書き方で不明な点は、ハローワークに問い合わせれば答えてくれます。

事業主

雇用保険被保険者のパートを雇用する事業主は、パートに適した離職証明書の書き方を知っておかなければなりません。社員の離職証明書と書き方が共通している箇所もありますが、被保険者期間算定対象者期間や賃金対象期間の基礎日数などは、正しい書き方をしないと必要な失業保険などがもらえないこともあるからです。

離職証明書には、事業主名・住所・電話番号の記入とともに押印する必要があります。また、離職証明書の一部は退職者に渡し、一部は事業主が保管しなければなりません。後に述べる離職理由についても、正確な事実を書かなければなりません。

賃金額

離職証明書の左半分は、パートに対する賃金の支払い状況を書きます。これは、パートが失業手当などをもらう時、金額を算出するために重要です。正社員と違い、パートは固定給ではなく時給のことが多いため、賃金額の書き方は正確を期さなければいけません。

賃金額の書き方は、まず離職日直前の賃金を支払った日の翌日から離職日までの期間を記入し、そこから遡って書いていきます。賃金額にはA欄とB欄があり、それぞれ月給、日給を指します。パートの場合、タイムカードや勤務日報などで実際の勤務日数を元に正確に書きましょう。時給が固定ではなく変動するパートの場合は、より書き方は慎重に行いましょう。

日給月給

パートに日給月給制を採用している場合、そのパートが離職したときの離職証明書の書き方はより注意が必要です。日給月給制とは、月ごとに給与の支払いは行うものの、計算単位は日給という制度です。そのため、欠勤・遅刻・早退の時間分は控除できる、事業主側に有利な制度とも言えます。多くの会社がこの制度を採用しています。

ハローワークの解釈によると、日給月給制は月給と同じ定額と見なされ、年次有給休暇以外の欠勤は差し引いても良いということになっています。その基準に沿って書けばよいですが、事業主側が入社時などにパートに十分説明しておかないと、離職後になってトラブルになりかねません。

離職理由

雇用保険の給付金をもらえる給付日数は、離職理由によって大きく異なります。大まかに分けると、自己都合で離職する一般離職者と、会社都合で離職せざるを得なくなる特定受給資格者の2とおりです。一般離職者よりも特定受給資格者の方が給付日数がかなり多くなる場合があります。

一般離職者の場合は、雇用保険の被保険者期間が1年未満だと給付がありません。被保険者期間が1年以上10年未満で最大90日分、10年以上20年未満で最大120日分、20年以上で最大150日分です。年齢に関わらず給付日数は同一です。

会社都合

それに対し、会社都合で離職する特定受給資格者は、より長い給付日数が設けられています。被保険者期間が1年未満でも最大90日分あります。被保険者期間が1年以上5年未満の場合、年齢に応じて最大90日分から180日分、5年以上10年未満で最大120日分から240日分、10年以上20年未満で最大180日分から270日分、20年以上で最大240日分から330日分です。

ただし、会社都合の離職であることを離職証明書に記載する必要があります。会社の倒産やリストラ、事業所の廃止、懲戒解雇以外の解雇、賃金未払いやセクハラ被害など会社に問題がある場合が会社都合の離職になります。

会社都合の場合の離職証明書の書き方は、まず事業主が離職証明書に離職理由を書いて提出し、ハローワークが離職理由を裏付ける資料で確認します。次に離職者が離職理由を書いた離職票-2をハローワークに提出し、必要に応じて離職者と事業主から聴取が行われます。

パートの離職証明書の賃金支払基礎日数の書き方

パートの離職証明書を書く場合、正社員と違って所定労働日数の算定で困るケースが多いです。正しい書き方をしないと再提出を求められることになり、失業給付の支給が遅れることもあります。似ている用語もありますので、きちんと区別して正しい書き方をしましょう。

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初回公開日:2017年10月18日

記載されている内容は2017年10月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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