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「先んじて」の意味と使い方・読み方・敬語・類語・ことわざ

更新日:2024年03月23日

ビジネスでの会話において「先んじて」という言葉を聞くけれど、使ったことはないという方もいるのではないでしょうか。この記事では「先んじて」という言葉の意味やその用途、対義語などをご紹介します。仕事やスピーチでワンランク上の表現をしてみたい方はご一読ください。

「先んじて」の「他の誰か(何か)よりも先に行う」の意味に類似する言葉です。「一番最初に」「まず第一に」「真っ先に」「いち早く」と同じように利用することが多いでしょう。「先んじて」という表現よりも、より一番である事を強調する時に使います。

「いの一番」の語源は大工さんが家を建てる時に使う、木材だと言われています。「いろは」と「数字」を家を建てる木材に割り振り、「いの一番」の木材を一番最初に建てないと組み上げる事ができないように他の木材を配置するそうです。

家を建て始める最初に掛ける声が「いの一番」である事から、「一番最初」を表す言葉になりました。

使用例としては「いの一番に駆け付ける」「いの一番に場所取りをした」など、誰よりも早く一番に行動を起こした時に使う事が多いでしょう。

「リードして」

他の誰かよりも先に何かをやるという意味では、「リードして(する)」という言葉も同じような言葉になるでしょう。自分以外の誰かがいる事が前提として使用するため、「先んじて」のすべての場合に置き換えるとニュアンスが違う場合が出てきます。

「リード」には「率いる」「先頭に立って」といった意味があり、何かしらの集団を一定の方向に導いたり、流行や時代といった大きな流れを作ったりする人物や事柄に用いられる事もあります。

またデートなどで、男性が女性を「リードする」という風にも使われますが、この場合は個人の女性に対する「気遣い」であったり、さり気なく不安や不快感を取り除くように立ち振る舞う事という意味合いが強いでしょう。

「先行して」

他よりも先に行うという意味を持つ「先行して」という言葉は、「先んじて」と同様に使われる言葉だと言えます。ただ、どちらかと言えば「先に向かう」という意味合いで使われることの方が多いため、その際には注意が必要です。

「先行」には「他の人より先に行くこと」「他の事柄より先に進むこと」という意味があり、より未来を言い表す意味合いが強くなります。

逆に「それ以前に行われていること」を表すこともできるため、前後の文脈にも気を配る必要があります。

せん‐こう〔‐カウ〕【先行】 の解説
[名](スル)

㋐他の人に先だって行くこと。前行。「―したグループと合流する」「―部隊」

㋑他の事柄よりも先に進むこと。「実力より人気が―する」「時代に―する意見」

出典: https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%85%88%E8%A1%8C/ |

「予め」

「予め」は「あらかじめ」と読みます。「前もって」や「前々から」といった「ある物事が始まる前に」という意味を持つ言葉で、こちらも「先んじて」の言い換えとして適切です。

「前もって」という言葉と比較すると、より堅い表現になりますので、ビジネスシーンでの出番も多い言葉となっています。

余談ですが、実は「予め」を「あらかじめ」と読むのは常用ではないので、ビジネス文書などで使う場合においては極力平仮名で表記するということに注意しましょう。

ただし、平仮名が多用される文章においてはこの限りではないので、文章全体のバランスを見て漢字表記か平仮名表記を使い分けることが重要です。

あらかじめ【▽予め】 の解説
[副]物事の始まる前に、ある事をしておくさま。前もって。「―調べておく」

出典: https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E4%BA%88%E3%82%81/#jn-... |

「逸早く」

「逸早く」は「他の誰よりも早く」という意味になります。前もって何かを行うという意味ではなく、何か起こったことへの対処として使われます。「先んじて」の代わりに使うことも可能ですが、文脈を考慮して使うように注意が必要です。

また、「一早く」と書かれていることも多いですが、これは誤記に当たりますので注意しましょう。さらに言えば、「逸」というのも当て字であり、正式な表記ではありませんので、本来は「いち早く」と書くのが望ましいとされています。

言葉 逸早く
読み方 いちはやく
意味 他人よりも早く行うこと。真っ先に。

出典: https://kokugo.jitenon.jp/word/p2659 |

「先んじて」の対義語

「先んじて」の対義語は「おくれる」です。漢字で表すと「後れる」となり、「遅れる」とは意味が異なりますので注意が必要です。混同しがちな2つの言葉ですが、正しく意味を理解して使いこなしましょう。

「後れる」

「後れる」とは、物事に対する後ろ前。つまり基準が人であったり事柄であり、それよりも後ろであるという意味になります。

使い方としては「今まで流行の最先端を走ってきたが、今回は後れをとった」「テスト前に風邪をひいてしまったせいで、友達に後れをとった」といった風になります。

「遅れる」

「遅れる」の方はどう意味が違うのでしょう。「後れる」が物事や人を基準にしているのに対して、「遅れる」はある時を基準に、その時間や期限よりも遅くなってしまった時に使います。

使い方としては「朝寝坊をしたので、授業に遅れてしまった」「予想外の事故で、電車の発車時刻が遅れた」など、何かに間に合わない時や遅刻してしまった時に使います。

「先んじて」を使ったことわざ

次のページ:「先んじて」の英語表現

初回公開日:2018年05月29日

記載されている内容は2018年05月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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