漫画の鹿島みゆきを読んだ感想例・その後｜かわいそう/結婚
更新日：2024年02月06日
漫画の鹿島みゆきを読んだ感想例は？
主人公にさんざん振り回され、最終的に振られてしまう鹿島みゆきは、漫画みゆきを盛り上げる最大のヒロインです。優柔不断な主人公に嫌悪感を持つ読者が多いなか、漫画を最後まで読めてしまう理由は、誰もが持つ青春時代の危うさに共感できる内容だからです。それはひとえにギャグのゆるさと、鹿島みゆきの寛大な態度のおかげです。
最後に鹿島みゆきが捨てられるエピソードは、普通の漫画であればドロドロしてしまいますが「みゆき」に爽やかで感動したという感想が多いのは、鹿島みゆきの最終回の清々しい様子にあります。気持ちを切り替え、北海道で美しい大地を眺める鹿島みゆきに皆が再生を確信し、彼女の幸せを願うからです。
鹿島みゆきにみんな夢中！
鹿島みゆきファンは多いです。漫画「みゆき」には2人の対照的なみゆきが出てきます。生年月日も年以外は一緒なので、似た要素を持ち合わせています。しかし、性格が正反対なので、どちらのみゆきが良いかは、読者の好みによります。女性ファンは薄幸のヒロイン、鹿島みゆきに肩入れする方が多い傾向にあります。
鹿島みゆきは自立した女性でありながら、好きな人のために自分の人生も投げ打つほどの情熱を抱えています。女性ならずとも共感する人が多い設定のキャラクターです。恋人のために耐え忍び、最後まで自分らしさや心の美しさを失いません。取り乱さないそのキャラクターは、古風な女性の鏡として尊敬に値します。
かわいそうなどと？
鹿島みゆきは、漫画みゆきの悲劇のヒロインです。かわいそうという意見が、彼女に多数、寄せられています。主人公の若松真人の学力に合わせて一浪したにも関わらず、最後は結ばれません。
手先も器用で性格も穏やかなお譲さまである鹿島みゆきが何年間も尽くし続けて、最後の最後に捨てられる。交際途中も、彼氏の妹が優先されています。これほどかわいそうなヒロインも滅多にいません。
鹿島みゆきの最終回とその後は？
主人公の若松真人が妹のみゆきの結婚式で爆弾発言をしたため、鹿島みゆきは傷心の旅に出ます。それを見守る鹿島みゆきの親御さんの気持ちが胸に沁み入る最終回です。マスターが見入るレコードのジャケットにH2Oの思い出がいっぱいの題名が印字されています。作詞阿木耀子、鈴木キサブローの作曲です。歌詞に合わせてシーンが展開していきます。
みゆきの最終回は、まるで鹿島みゆきのためにあるかのごとくの展開です。北海道へ一人旅立った鹿島みゆきが、牧場や畑など、大自然を見ながら失恋の心を癒していきます。鹿島みゆき視点に立って、もういちどみゆきを読み返したくなる最終回です。
ドイツへ帰る直前の沢田優一も、さっぱりとした心持で北海道を散策しています。偶然、巡り逢う2人。口元に微笑みが浮かびます。
H2Oとは？
H2Oは1976年に結成されて1985年に解散した長野県出身のフォーク系ポップディオです。H2Oは、化学変化を起こしたいという気持ちをこめて化学式から命名されました。解散後も2人別々に音楽活動をおこなっています。
アミューズ在籍中の1983年にリリースされた「想い出がいっぱい・10％の雨予報」は、両曲ともにアニメ「みゆき」のオープニングとエンディング曲になりました。事務所をあと半年で契約終了という時期にヒットを飛ばしました。
沢田優一は？
沢田優一は主人公の若松真人の幼馴染で、みゆきの中で重要なカギを握る人物です。真人の妹、みゆきに一目ぼれして最終的に結婚式を挙げます。式の最中に真人に花嫁を奪われる沢田優一は、若松家に居候をしているうちにみゆきへの想いを募らせ、求婚します。日本代表のサッカーの有名選手で、最後に鹿島みゆきと北海道で再会します。
みゆきはサッカー漫画？
鹿島みゆきをヒロインとする漫画「みゆき」は、ラブコメ漫画であると同時に、サッカー漫画でもあります。原作者のあだち充は、野球などのスポーツ漫画が得意な作者です。主人公がサッカーをしているシーンもいくつか出てきます。みゆきの最終回を左右する重要人物、沢田優一は主人公の幼馴染であり、ドイツ留学から帰国する有名なサッカー選手です。
ヒーローでもある沢田優一と最終的に結ばれる予定の鹿島みゆきは、本当のヒロインです。みゆきをサッカー漫画というスポーツを視点に見たとき、鹿島みゆきを主人公とした新たな物語のページが開けていきます。日本を代表するサッカー選手と結ばれる予定の鹿島みゆきは最終的には勝ち組であり、幸せなヒロインとしてわたしたちの記憶に定着しています。
結婚などは？
鹿島みゆきは若松真人と結婚したかったはずです。しっかりとした彼女のことですから、先の先まで計画していたことでしょう。手先も器用で才色兼備な鹿島みゆきは、それゆえにゆるい性格の主人公に惹かれます。鹿島みゆきが完璧すぎて最後に振られたという意見もありますが、彼女は少し天然なところもあり、おっとりとしていて癒されるキャラでもあります。
2人のみゆき、どちらもお嫁さんにしたい愛されキャラです。しかし、鹿島みゆきのできすぎた女性像は、沢田優一タイプの優秀な男性にこそぴったりです。みゆきの最終回で、沢田優一と鹿島みゆきが将来結婚するのではないかという暗示がされているのも、そのあたりの作者の意図が、連載当初からあったのでしょう。
初回公開日：2018年04月05日
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